えっ!?「医療費控除の明細書」の書き方がわからないって?
サラリーマン歴18年のともぞうが、そんな悩みにお答えします。
平成29年分からの医療費控除の申告のやり方が変わりました。
今までの医療費の領収書をガッツリまとめて提示するやり方から、「医療費控除の明細書」に記入して提出するやり方に変わります。
使い道がわからなかった「医療費通知」を添付すれば、一部記入を省略することができます。
今までに比べ作業工程がグッと減り簡単になりました。
医療費控除のハードルが下がって、めんどくさいと諦めていた人には朗報です。
サラリーマンのために、「医療費控除の明細書」の書き方をわかりやすく解説していきます。
最後までお付き合いくださいね。
「医療費控除の明細書」を手に入れる
医療費控除の明細書を国税庁のホームページからダウンロードします。
医療費控除の明細書の記載要領と合わせて読んでいただければと思います。

3つの項目にわかれていて、上から順に記入していきます。
1 医療費通知に関する事項
↓
2 医療費(上記1以外) の明細
↓
3 控除額の計算
1 医療費通知に関する事項
会社勤めをしている方ならば所属している協会けんぽや健康保険組合から、会社を通して配られる医療費通知(医療費のお知らせ)というものがあります。
過去に支払った医療費が記載されていて、医療費控除の明細書に添付する(コピー不可)ことで2つの手間を省くことができます。
- 医療費通知に記載されている内容については、「医療費(上記1以外) の明細」に記入しなくてもよい
- 医療費通知に記載されている内容の領収書は、5年間保管する必要はない
サラリーマンなら医療費通知を積極的に活用していきましょう。
添付する条件には、次の6つが書いてあることが必要です。
①被保険者等の氏名
②療養を受けた年月
③療養を受けた者
④療養を受けた病院、診療所、薬局等の名称
⑤被保険者等が支払った医療費の額
⑥保険者等の名称出典:国税庁ホームページ
「よくわからない」という人は、健康保険証に書かれた協会けんぽや健康保険組合に問い合わせてください。
医療費控除の明細書の添付に使えるのかを聞けば親切に教えてくれます。
医療費通知を添付する場合、(1)~(3)を記入します。

(1)を記入

出典:協会けんぽホームページ
協会けんぽさんでは、「加入者の支払い額」になってますが、医療費通知によって印字のされ方が違います。
「あなたが窓口で支払った額」「窓口支払い額」「自己負担額」などの項目になります。
複数枚ある場合は、全てを足した合計金額を記入します。
2018年10月~2019年9月のように年をまたいで記載されている医療費通知もあります。
(1)には、医療費控除を申告する年の医療費を医療費通知から抜き出して記入してください。
例:
2018年10月~2019年9月が医療費通知に記載
↓
2019年1月~2019年9月を記入
医療費通知には、わかりやすく2019年分○○円と書いておくと親切です。
(2)を記入
(2)には、(1)のうち医療費控除を申告する年に実際に支払った医療費の合計を記入します。
めんどうですが、領収書を1枚ずつ医療費通知の内容と照らし合わせ確認していきましょう。
- 医療費通知に漏れがないか
- 領収書はあるか
- 金額は正しいか
病院や調剤薬局によって1円単位「切り捨て」「切り上げ」で請求されることがあるので、1円単位でズレることがあります。
この場合は、問題ありません。
(例)
医療費通知 2,424円→領収書 2,420円 ○
医療費通知 3,367円→領収書 3,270円 ○
▼子育て世帯の方へ
子供の医療費の助成金は医療費通知には反映されていません。
助成される前の金額で記載されているので、医療費通知の金額が大きくなってくる場合がほとんどです。
(2)には、領収書の金額を記入すればオッケー。
医療費通知には、助成分としてわかるように付け加え書きつけて提出します。
(例)こんな感じ

参考:国税庁ホームページ
確認作業を進めていくと、領収書が見当たらなかったり、医療費通知に載っていなかったりと困ったケースが出てきます。
では、どうすればいいのでしょうか。
領収書がない
医療費通知の金額を記入します。
領収書をなくしてしまった、ということが考えられます。
この場合、医療費通知に領収書をなくしたことがわかるよう金額の横にメモ書きをしておきます。

(例)
- ○○円分の領収書紛失
- 領収書紛失
医療費通知に載っていない
領収書はあるけど医療費通知に記載されていない場合、「2 医療費(上記1以外) の明細」に記入していきます。
(3)を記入
(3)には、加入している生命保険や医療保険・傷害保険から出たお金(入院給付金、手術給付金、通院給付金など)、出産育児一時金や高額療養費などがあれば記入します。
2 医療費(上記1以外) の明細
医療費通知に記載されていない医療費や薬局で買った薬、通院するのに支払った交通費などを記入します。
例えば、2019年分の医療費控除をするのに2018年10月~2019年9月までの医療費通知しか届いていない場合、2019年10・11・12月分の医療費はココに記入します。
医療費控除は役所や役場の住民税課・税務署で1年中受け付けているので、記入がめんどくさいという人は医療費通知がそろってから申告するのもひとつの方法です。
源泉徴収票の源泉徴収税額が0円じゃない場合は税務署で、0円なら税務署では受け付けてくれないこともあるので役所や役場の住民税課で申告します。
- 源泉徴収票の源泉徴収税額が0円じゃない・・・還付金あり
- 源泉徴収票の源泉徴収税額が0円・・・還付金なし
記入した内容の領収書は、5年間自宅などで保管する必要があります。領収書のない交通費は、メモ書きでいいので残しておきましょう。
税務署から領収書の提示や提出を求められた場合に出せるようにしておきます。

(1)医療を受けた方の指名→(2)病院・薬局などの支払先の名称→(3)医療費の区分→(4)支払った医療費の額→(5)(4)のうち生命保険や社会保険などで補てんされる金額→「2つの合計」→「医療費の合計」の順で記入していきます。
▼医療を受けた人と病院が同じなら1つの行にまとめて記入
(例)
・3月20日 Aさん 〇✕病院 2,000円
・4月10日 Aさん 〇✕病院 5,000円
↓
・Aさん 〇✕病院 【診療・治療】 7,000円
▼処方箋は、領収書の名前で薬局ごとまとめて1つの行に記入
(例)
・6月10日 Aさん □□薬局 500円
・6月20日 Aさん ✕✕薬局 800円
・6月30日 Aさん □□薬局 500円
↓
・Aさん □□薬局 【医薬品購入】 1,000円
・Aさん ✕✕薬局 【医薬品購入】 800円
▼ドラックストアーなど一般の薬局ではレシートに名前が入らないため、世帯主(家族なら誰でもいい)の名前で薬局ごとまとめて1つの行に記入
(例)
・09月15日 Cさん ドラック✕✕ 400円
・10月10日 Aさん ドラック□□ 300円
・11月20日 Aさん ドラック✕✕ 500円
・12月30日 Bさん ドラック□□ 200円
↓
・Cさん ドラック✕✕ 【医薬品購入】 900円
・Bさん ドラック□□ 【医薬品購入】 500円
▼電車・バスの交通費は、医療を受けた人ごとまとめて1つの行に記入。通院した病院が異なっていても問題なし
(例)
・5月15日 Aさん ○○病院 JR往復 1,000円
・5月20日 Aさん △△病院 バス往復 800円
↓
・Aさん JR・バス 【その他の医療費】 1,800円
(1)を記入
医療を受けた人の名前を記入します。
(2)を記入
診察や治療を受けた病院や薬を購入した薬局、利用した公共機関など、支払先の名称を記入します。
交通費については、「電車・バス」や「JR・△△バス」のように記入すればオッケーです。
(3)を記入
当てはまるものにチェックマークを記入します。
医療用器具や通院にかかった交通費は、「その他の医療費」にチェックマーク。
(4)を記入
自分が実際に支払った医療費の金額を記入します。
(5)を記入
加入している生命保険や医療保険・傷害保険から出たお金(入院給付金、手術給付金、通院給付金など)、出産育児一時金や高額療養費などがあれば記入します。
「2つの合計」の欄 ㋒と ㋓を記入

㋒・・・「(4)支払った医療費の額」の合計を記入します。
㋓・・・「(4)のうち生命保険や社会保険などで補塡される金額」の合計を記入します。
「医療費の合計」の欄 AとBを記入

A・・・㋐と㋒を足した金額を記入します。
B・・・㋑と㋓を足した金額を記入します。
1枚で書ききれない時
1枚で書ききれない時は「医療費控除の明細書をコピー」や「医療費集計フォームで作成したものをプリントアウト」、「エクセルで作成したものをプリントアウト」などして使うことも可能です。
はじめから医療費控除の明細書に記入しなくても、別紙添付ということで1枚に全部まとめたものを提出しても大丈夫です。
2枚以上になる時は、ページ数がわかるように番号を記載しておきましょう。
【例】
- 1ページ、2ページ
- 1/2、2/2
医療費集計フォームは、金額を入力するだけで合計金額を自動計算してくれます。集計の手間がなくなり非常に便利です。
- 医療費控除の明細書をコピーしたものを使う
- エクセルで作成したものをプリントアウトして使う
- 医療費集計フォームで作成したものプリントアウトして使う
3 控除額の計算

サラリーマンの僕たちは、「所得金額の合計」の欄に源泉徴収票に記載されている「給与所得控除後の金額」を記入してください。
副収入がある方は、源泉徴収票と一緒に収入を証明できるものをもっていけば窓口で計算してくれます。
あとは、それぞれの欄に指示通り当てはめていけばオッケーです。
▼「生命保険や社会保険などで補てんされる金額」
保険金などで補てんされる金額は、その給付の目的となった医療費の金額を限度として差し引きますので、引ききれない金額が生じた場合であっても、他の医療費から差し引きません。
引用元:医療費控除の明細書の記載要領
となっています。
例えば
・Aさんの通院で実際に支払った医療費5万円
・Aさんの入院で実際に支払った医療費5万円
・Aさんの入院で受け取った給付金額10万円
入院で実際に支払った医療費5万円 < 入院で受け取った給付金額10万円
その差5万円です。
入院で実際に支払った医療費より入院で受け取った給付金額が5万円多くなりますが、入院とは関係のない通院費5万円からは引かないでください。
通院費5万円分の医療費控除を受けることができなくなります。
実際に支払った医療費より給付金額が多かったとしても、他の医療費からは差し引く必要はありません。
間違って差し引いた分、医療費控除を受ける金額が少なくなります。
「差引金額(A−B)」の記入には注意してください。
▼傷病手当金や出産手当金、がん診断給付金は実際に支払った医療費から引かない
・傷病手当金は、健康保険の加入者が病気やケガで休んでいる間の収入を保障するために支給される手当金(国民健康保険の加入者は対象外)
・出産手当金は、健康保険の加入者が出産のため会社を休み給料を受け取れなかった場合に支給される手当金
・がん診断給付金は、がんと診断された時に受けることができる一時金
傷病手当金や出産手当金は収入の不足分を埋めるためのもので、がん診断給付金はがんと診断確定した時に支払われものです。
医療費を補てんするための給付とは目的が異なります。
支払われた給付金が治療や通院・入院などの医療費とは関係のないものは、「生命保険などで補てんされる金額」には含まれません。
余分に差し引いた分、医療費控除を受ける金額が少なくなってくるので注意してください。
まとめ
今までめんどうだった医療費控除の手続きが簡略化されました。
やってみると思ったより簡単にできちゃいます。
今年こそ医療費控除に挑戦してみてください。
黙っていると税金で持っていかれるだけです。医療費控除で賢く節約していきましょう。
現場から、ともぞうがお届けしました~
おしまいっ










